大通中心街まちづくり指針
都心部6商店街、大通まち会社が連携し、札幌市の支援を受け、
大通中心街まちづくり指針を策定しました。
かつて、大通中心街が札幌で随一の商業地であり、
札幌の経済を牽引する拠点であることに疑問を持つ人はいませんでした。
しかし、札幌駅前の商業集積や郊外大型商業施設との競争の激化、
1972年冬季五輪時期に建設された建物の老朽化、変化する市民ニーズへの対応など、
山積する難題に対応できないまま、大通中心街は立ちすくんでいます。
2014年に、札幌市は2026年の冬季五輪招致にチャレンジすることを明言しました。
また、2030年度末に北海道新幹線の札幌延伸の完成・開業を目指すことも決まっています。
これらの動きは札幌に大きな変化を促すチャンスであると同時に、
人々の関心が大通中心街から一層薄れていく危険性も秘めていると考えるべきでしょう。
いま、大通中心街がアクションを起こさなければ、本当に手遅れになってしまいます。
そのような危機感のもと、大通地区再生研究会では2012年度から3カ年に渡り、
地区の将来について議論を重ねてきました。
大通中心街まちづくり指針は、その3年間の検討成果であり、
大通中心街で初めて商店街の枠を超えて作成した指針となっています。
大切なことは、この指針を「絵に描いた餅」に終わらせることがないよう、
自分に何が出来るかを問い、実現に向けた具体的なアクションに取組むこと。
この大通中心街という場所で、先人たちが築いた遺産を次代に託す事ができるのか。
いま、それが問われています。
2015年3月 大通地区再生研究会
(まちづくり指針「はじめに」より抜粋)